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Takaのビックリ映画館

元はこの僕、Takaがホラー映画、SF映画やアクション映画を紹介、レビューするブログでしたが、名前を新たに、僕が観た様々なジャンルの映画を独断と偏見でレビューするブログに変身しました(笑) *過去の記事には刺激が強い内容を含むもの(主にホラー、スプラッター系)がありますので、KIDSと下ネタ嫌いな人はご注意ください!!

悪魔の手毬唄

最近は観た映画のネタが洪水のように溜り、ブログのネタへと消化できていない悪循環でありまして(笑)、なかなか更新できていないのですが、これは良いと思った映画をピックアップしていこうと思っているので、このブログを見てくださってる方はどうか優しい目で応援していただけると幸いです!

さて、今回紹介する映画は、僕が個人的に好きな作品でありまして、横溝正史の小説を原作とした「犬神家の一族」(1976)のヒットを受けて公開された、故・市川崑監督、石坂浩二主演による作品、「悪魔の手毬唄」であります。


文明社会から隔離され、古い因習がいまも力を持つ鬼首村(オニコベムラ)。村に伝わる手毬唄。その歌詞に見立てた殺人事件が発生する。事件解決を依頼された金田一耕助。やがて、事件の背後に村を二分する二大勢力、由良家と仁礼家の存在が浮かび上がってくる。金田一は真犯人を見つけ出すため、失われた手毬唄の秘密を追うが……。石坂浩二の金田一耕助シリーズ第二弾。 (Yahoo映画より)

1976年公開の「犬神家の一族」は、もちろん日本映画の金字塔として根強い人気を誇る偉大な作品であり、パロディもよくなされているという点からも非常に影響力があることはよくわかります。
娯楽映画として完成された豪華絢爛な「犬神家の一族」の陰に隠れがちな印象の強い「悪魔の手毬唄」ですが、実はこの作品が石坂金田一シリーズの最高傑作として挙げる映画ファンも数多くいます。
続編であるにも関わらず評価が高いのは、やはり岸恵子、若山富三郎といったキャストたちの熱演と、より洗練された美しい映像、そして何よりミステリーとしての完成度の高さによるものでしょう。

まず、オープニングシークエンスが素晴らしい。 日本の田舎にある村でいちゃつく若者たち・・・という一見外国映画でもみているような雰囲気を打ち破るかのように、ブレーキが壊れた自転車を全速力で走らせ登場する金田一。
その後、岸恵子演じる青池リカのダイアログへと移り、彼女があるセリフを言いかけたと同時にタイトルが表示される・・・
この巧みな構成により、観客の心をがっちりと掴み、これから始まる恐ろしくも切ない事件へといざなってくれるのです。
この作品のテーマ曲である、村井邦彦による「哀しみのバラード」がまた、ドキドキ感を一層高めてくれます・
おどろおどろしいながらも、どこか希望を感じるクラシック的な美しい曲だぅった「愛のバラード」に対し、「哀しみのバラード」はひたすらい悲しさ、切なさを感じさせる、非常に日本的なメロディの曲ですが、これが作品と非常にマッチしていて、思わず何度も聴きたくなるような気持ちにさせられます。


ストーリーは、兵庫と岡山の県境にある、「鬼首村」で起こった殺人事件がキーになっています。 前作や「獄門島」のように、手毬唄をモチーフにした見立て殺人が行われますが、これ自体がミステリーとしてよくできており、犯人の動機もその立場に立たされたことを感じると非常に納得できるものです。(肝心の犯人が結構早い段階でわかってしまうのが残念)
前作で描かれていた母の哀しみ要素をより突き詰め、母、それ以上に一人の女としての哀しみが強調されています。 また、閉鎖的な村において、時代が移り変わりという人にはコントロールすることのできない理不尽さに翻弄される人々がいて、それに順応する者もいれば、取り残される者もいるという人の世もしっかりと描かれています。

キャストを見てみると、すっかり金田一耕助役が板についている感のある石坂浩二、今回金田一とともに事件に挑む磯川警部を演じる若山富三郎、20年前の事件がきっかけで心に傷を持っている未亡人、青池リカを演じる岸恵子、シリーズ常連の加藤武や大滝秀治といった魅力的な役者が揃っており、それぞれの持ち味をしっかりと出せています。
特に若山富三郎演じる磯川警部の人情あふれる雰囲気が最高で、金田一との男の友情をこれでもかというほど見せてくれます。また、彼が20年ぶりにこの事件を捜査するきっtかけとなった、岸恵子演じる青池リカのことを愛しているのですが、彼女に気づいてもらえない・・・というまるで少年のような不器用さもまた、彼が非常に魅力的なキャラクターであるといえます。
一方の岸恵子演じる青池リカは、20年前に夫が殺されたという凄惨な光景をめにしながらも、明るく振る舞っている。 明るく振る舞っているんだけども、どこか影のある感じが非常に上手く出せています。
また、美人ではあるけれど過去に水商売とかやってたのかな?とも思えるちょっと派手めな顔立ちと、地味な和服姿のギャップもあいまって何か訳ありなんだなと感じさせ、この人が演じているからこそ出せるものだと感じましたね。

演出手法については、もう語りつくされていますがやはり構図がかっこいいですね。
市川監督は、実写映画にアニメ的な手法を導入したパイオニア的な監督であり、「新世紀エヴァンゲリオン」、「シン ゴジラ」の庵野秀明監督も市川監督の影響を受けていることは映像を観れば手に取るようにわかります。
無駄なシーンは全くないので、映画として非常に観やすく、画面の切り替わりも完璧に計算されているので、観ていて飽きることがありません。
また、殺戮シーンにおいても、前作同様おどろおどろしさと美しさが同居しているような絵作りが徹底されており、もやはアートと呼んでもいいその出来は秀逸。
市川監督作品を観ると、最近の日本映画でもアニメ的手法をもっとやればいいのに・・・なんて思ってしまいます。
ただ、やはりこの手法は非常に時間をかけつつ、丁寧に作らなければ成しえないものであり、職人技だなと感じますね。

最後に、この映画のラストを飾るシーンは日本映画屈指の名場面であります。 岡山にある総社駅を上手く利用したシーンなのですが、非常に潔く美しいものであります。 もうね、こればかりは実際に観て確かめてもらいたいです! 言葉で説明できない良さがそこにはあります。
原作のある映画を観ているというよりは、市川崑監督の世界を観ているような感覚になる作品で、非常に味のある映画であり、ジブリ映画のように何度か見返したくなるような、隠れた名作だと思いますね。
  1. 2017/06/02(金) 17:00:00|
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