FC2ブログ

Takaのビックリ映画館

元はこの僕、Takaがホラー映画、SF映画やアクション映画を紹介、レビューするブログでしたが、名前を新たに、僕が観た様々なジャンルの映画を独断と偏見でレビューするブログに変身しました(笑) *過去の記事には刺激が強い内容を含むもの(主にホラー、スプラッター系)がありますので、KIDSと下ネタ嫌いな人はご注意ください!!

ノー・エスケープ 自由への国境

最近はハリウッド映画よりも、中南米やヨーロッパの映画が観たくなることが多い僕。
勿論ハリウッドがダメという訳ではなく、個人的に興味をそそられるものが少ないだけなのです。
とりあえず、「ワイルドスピード」の新作は観に行こうと決めてます。(シャーリーズ・セロンも出てるしね!)

さて、昨日は大学が早く終わったので、新作映画を劇場で観て参りました。
今回紹介するのは「ノー・エスケープ 自由への国境」であります!

「ゼロ・グラビティ」で父アルフォンソ・キュアロンと共同脚本を手掛けた息子ホナス・キュアロンがメガホンをとり、アメリカへの不法入国を試みるメキシコ移民たちが謎の襲撃者に狙われ極限状態に追い込まれる姿を描いたサバイバルスリラー。メキシコとアメリカの間に広がる砂漠の国境地帯を、モイセスら15人の不法移民たちが越えようとしていた。そこへ突如として銃弾が撃ち込まれ、仲間の1人が犠牲になってしまう。摂氏50度という過酷な状況の中、水分も武器も通信手段も持たない彼らは、生き残りをかけて壮絶な逃走劇を繰り広げる。「バベル」のガエル・ガルシア・ベルナルが主演を務め、テレビドラマ「ウォーキング・デッド」のジェフリー・ディーン・モーガンが共演。(映画.comより)

原題は「Desierto」。 スペイン語で「砂漠」を意味します。シチュエーション的にこっちのほうがしっくりくるので、個人的には邦題よりも好き。

今年に入ってから、アメリカではドナルド・トランプ大統領がアメリカとメキシコの間に壁を建造するという、大統領令が話題になりました。今回紹介する作品は、まさにタイムリーな問題を扱った映画であります。 
実際には映画が撮られたのが2015年ですので直接的な関係はありませんが、映画のストーリーを見る限り連想せざるをえないと言えます。

まずこの映画は、サバイバル・スリラーです。
「裸のジャングル」や「アポカリプト」のようなマンハントものを、現代的なアメリカとメキシコの国境を舞台にしたといった感じ。
そのため、宣伝で言われている印象のある本格的な社会派ドラマを期待すると肩透かしを食らいます。 国境はあくまで物語を動かすための舞台装置であり、根幹は追う者と追われる者の逃走劇を描いています。

この映画でキーとなる国境についてなのですが、隣国であるアメリカとの国境とは、僕らが想像するよりもずっと曖昧でちっぽけなものであります。
ただの柵があるだけであり、簡単に越えられてしまう代物です。
もはや国境って何?と疑問が沸くほど。
主人公であるモイセスと数名の移民たちは、車が停まってしまったためにそのちっぽけな国境を越えていくのですが、そこには移民を憎む人種差別主義者の白人サムと犬トラッカーが待ち構えており、狩りという名の殺人を楽しんでいたのでした

主人公であるモイセスですが、彼はアメリカにいる息子との約束を果たすために、何度も国境を越えていこうとしていた普通の若者です。その他の人物たちも例外ではなく、皆アウトローでは決してない、普通の人です。 この点は、アメリカとメキシコの国境を描く作品としては珍しいといえるでしょう。
監督がメキシコ人ということもありますが、この設定はアメリカ映画では絶対にできないことだと思いました。
昨年公開された「ボーダーライン」では、あくまでアメリカ人の抱くメキシコの問題に対する恐怖や不安を描いていますが、この作品ではメキシコ映画として全く別のスタンスを取っているのです。

次に、謎の襲撃者として登場するサムは完全に典型的な保守派のアメリカ人であり、モイセス達移民に対して異常な憎しみを持った人間として描かれています。 この男の家族や過去が一切語られず、また襲撃する明確な理由がわからない点は、スピルバーグの 「激突!」や、「ロード・キラー」のトラックドライバーを思い起こさせます。
しかし、ただひとつ異なるのが孤独な男ということ。 狩りの相棒である犬、トラッカーに対しては愛情があるのですが、冒頭で登場する国境警備隊の男に対しては、あからさまに嫌味を言っていることから、人間嫌いなのではないのかなと思いました。
その人間に対する嫌悪感を移民という存在に対して爆発させているのでしょう。
誰かに頼まれているわけでも、報酬を求めているわけでもなく、自分が自分であることを確認する唯一の方法が不法入国者を撃ち殺すということなのです。
彼が移民を次から次へと撃ち殺すシーンは、劇伴も相まって非常に恐ろしく、鳥肌が立ちました。また、的の小さいと頭を狙うのではなく、心臓の辺りを的確に射撃する点はリアルで、絶対に逃がさない、殺してやるという雰囲気が伝わってきましたね。
移民をライフルで撃ち殺した後、カントリーミュージックをバックに酒を飲みながら、「ここは俺の国だ!」と叫ぶ彼だけを見れば、スプラッター映画の殺人鬼と変わらないただのサイコですが、結局彼は古いアメリカの価値観に囚われていただけであり、移民と同じく血を流す普通の人間だったのです。

ひたすら自由に向かって走り続けるリベラルのモイセスと、保守派で移民に対する憎悪を爆発させるサムは対照的ですが、もはやどっちが正義など決めることはできません。 
人の心が引き起こした醜い争いに、正義など存在しないから。

政治的な話はデリケートなものであるため、あまり深くは語りませんが、トランプを支持する白人のなかにサムのような人間が出てこないと誰が言いきれるのでしょうか。
映画の中で起こっていることが、どうか現実にならないように祈るばかりです。

今回はいつもとは違ったレビューになりましたが、今この時代だからこそ観るべき映画だと思いますし、強くオススメします。
それでは皆さん、さよなら、さよなら、さよなら!
  1. 2017/05/10(水) 19:24:15|
  2. スリラー
  3. | コメント:0
<<ぼくのエリ 200歳の少女 | ホーム | キングコング 髑髏島の巨神>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

Taka

Author:Taka
大学生の映画好き男子です(笑)下記は簡単な自己紹介!
 
住んでいる場所...関西のどこか

超・僕的好きな映画オールタイムベスト10...
1. ブレードランナー
2. 椿三十郎 
3.スタンドバイミー 
4.パンズ・ラビリンス 
5.セブン 
6.勝手にしやがれ 
7.ゴジラ(1954) 
8. 映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!モーレツオトナ帝国の逆襲 
9 GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊
10. スパイダーマン2

超・僕的好きな映画ベスト10(2010‘sEdition)
1. マッドマックス 怒りのデスロード 
2.シン・ゴジラ 
3.BLAME! ブラム 
4.アイ・アム・ア・ヒーロー 
5.ズートピア 
6.スーパー! 
7.劇場版 魔法少女まどかマギカ 叛逆の物語 
8.エール! 
9.オデッセイ 
10.ドライヴ


好きな映画監督...リドリー・スコット、ジェームズ・キャメロン、ギレルモ・デル・トロ、黒澤明

好きなハリウッド俳優...アル・パチーノ

好きなハリウッド女優...シャーリーズ・セロン

好きな漫画...クレヨンしんちゃん、ケロロ軍曹

好きな食べ物...ピザ、寿司、ラーメンetc...

好きな飲み物...オレンジジュース、ビール

好きな芸能人...大泉洋

このブログはホラー以外のジャンルも扱うようになったので、普通の映画好きな人も見てくださると嬉しいです!
Twitterリンク: (Twitter

最近新しいブログも始めました! リンクはこちら、Takaのお気楽堂

最新記事

最新コメント

月別アーカイブ

カテゴリ

映画総合 (29)
アニメ (11)
ゲーム (2)
その他 (3)
アクション (8)
サスペンス (9)
スプラッター (11)
ホラー (13)
スリラー (8)
ヒューマンドラマ (6)
SF (9)
コメディ (2)
時代劇 (1)
怪獣映画 (6)
ダークファンタジー (1)
ヒーロー、ヒロイン (2)
お祭り映画 (1)
駄作 (1)
青春映画 (0)

広告

フリーエリア

リンク

検索フォーム

フリーエリア