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Takaのビックリ映画館

元はこの僕、Takaがホラー映画、SF映画やアクション映画を紹介、レビューするブログでしたが、名前を新たに、僕が観た様々なジャンルの映画を独断と偏見でレビューするブログに変身しました(笑) *過去の記事には刺激が強い内容を含むもの(主にホラー、スプラッター系)がありますので、KIDSと下ネタ嫌いな人はご注意ください!!

散歩する侵略者

どうも皆さん、Takaです!

最近はこちらのブログにはノータッチでしたので、久しぶりの更新になります。

今回紹介するのは、先日見て参りましたこの映画・・・

「散歩する侵略者」

であります!

カンヌ国際映画祭ある視点部門で監督賞を受賞した「岸辺の旅」の黒沢清監督が長澤まさみ、松田龍平、長谷川博己ら豪華キャストを迎え、劇作家・前川知大率いる劇団イキウメの人気舞台を映画化。数日にわたって行方がわからなくなっていた夫・真治が、まるで別人のように優しくなって帰ってきたことに戸惑う妻・鳴海。それ以来、真治は毎日どこかへ散歩に出かけるようになる。同じ頃、町で一家惨殺事件が発生し、不可解な現象が続発。取材を進めるジャーナリストの桜井は、ある事実に気づく。不穏な空気が町中を覆う中、鳴海は真治から「地球を侵略しに来た」という衝撃的な告白を受ける。長澤と松田が主人公の夫婦役で初共演し、長谷川がジャーナリスト役を演じる。(映画.com)

日本のゴダールとも言うべき、名匠・黒沢清監督の新作です。

余談ですが、僕は黒沢清監督については語れるほどの知識はありません。

監督の作品では「ドレミファ娘の血は騒ぐ」、「カリスマ」しかまだ観ておりませんのでs
あしからず・・・(「カリスマ」は賛否両論のようですが、自分はかなり面白いと思いました。)



さて、本題である「散歩する侵略者」についてのお話に移りましょう。

まず、タイトルが完全に初期ウルトラシリーズのサブタイトルを連想させますよね。(原作者がインスパイアされている)

そしてストーリーとしては1950年代頃にアメリカで流行ったSF小説を思わせるようなものになっています。

今回の「散歩する侵略者」はまさに、アメリカのSF侵略ものを日本でやるとどうなるのだろうという、非常に実験的な作品であります。

ザックリと本作の印象をまとめてみると、シリアスとコメディのバランスが非常に心地いいということですかね。


まず、侵略ものであるにも関わらず、劇伴は非常に牧歌的というか、妙に力の抜けたものがものが多いです。

世にも奇妙な物語的なノリといいますかね(笑)

息苦しさを感じることがないし、重い描写もなされていないのです。

さらに映画の根幹である侵略者=宇宙人の侵略理由なのですが、これもまたユニークかつ考えさせられるもの。

家族、自分の家、仕事、愛といった人間が普段生活していく上で必要不可欠な概念を奪っていくという、非常に変わった侵略のメソッドです。

これは現実社会において僕たちが普段意識せずに、当たり前のものとしていることに対する問いかけをしているのです。

例えば、家族とは何かと聞かれた時、多くの人は血縁関係であると答えるでしょう。

では、この家族の定義を人々が何らかの情報操作などによって失われたとすれば、恐ろしいことです。(映画では家族の概念を奪われた人間が急に冷たくなります。)

さて、ある日その侵略者による日常の変化に巻き込まれた長澤まさみ演じる鳴海は、最初こそ松田龍平演じる夫 真治の変化に戸惑いつつも、その異常な状況に適応していきます。

一方、長谷川博己演じるアウトローな部分を持つジャーナリスト 桜井は、ある意味侵略者に対し同情を寄せながらも、ロジックの違いに苛立ち、地球の存亡へと繋がる道へ進んでいきます。

全く違う2つのシチュエーションですが、鳴海、桜井それぞれが侵略者のガイドに選ばれたことだけが共通しています。

そして、そのガイドとは侵略者にとって有益な存在であり、概念を奪うことはしません。

一見関わりのないように思える2つの物語が、侵略者たちを軸にして中盤から少しずつ絡み合っていきます。

この不安の演出は流石黒沢清監督といったところです。

作品全体の雰囲気としてはフランス映画の作りに非常に近く、日本であるにも関わらず無国籍な感覚に浸れるようなものですね。


総評として、侵略SFものという日本映画では非常に珍しく、また扱いずらい題材を、手堅く纏めた作品であるといえます。

ただ、個人的にはもう少し宣伝に力を入れてもいいと思いますね(笑)

せっかく面白いのに知らないまま終わる気がしてしまうのが残念なところ。

ただ、夏も終わり、少し変わった映画が観たいなぁという人には是非オススメです!

  1. 2017/09/16(土) 22:27:14|
  2. スリラー
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ドント・ブリーズ

昨年の公開当時、気にはなっていたものの何となくスルーしていた今回紹介する映画「ドント・ブリーズ」。
「死霊のはらわた」のサム・ライミが製作に携わっているものの、監督が、(予告編でスルーしていた)リメイク版の「死霊のはらわた」の人。
正直、製作と監督が逆だったらな~なんて思いながらも、レンタルでDVDを借りて、あまり期待しないで観たわけであります。

結果・・・



めちゃめちゃ面白かった!!

最近のスリラーもので、あまり心にビビッと来るものがなかった僕にとっては、ダントツに出来が良い!
一軒家というソリッドシチュエーションを、非常に効果的に使った良作でありました。

サム・ライミ製作、リメイク版「死霊のはらわた」のフェデ・アルバレス監督による、全米でスマッシュヒットを記録したショッキングスリラー。強盗を企てた若者3人が、裕福な盲目の老人の家に押し入ったことから、思いがけない恐怖に陥る様を描く。親元を離れ、街から逃げ出すための資金が必要なロッキーは、恋人のマニーと友人のアレックスとともに、地下に大金を隠し持っていると噂される盲目の老人の家に強盗に入る。しかし、その老人は目が見えないかわりに、どんな音も聴き逃さない超人的な聴覚をもち、さらには想像を絶する異常な本性を隠し持つ人物だった。暗闇に包まれた家の中で追い詰められたロッキーたちは、地下室にたどり着くが、そこで恐るべき光景を目の当たりにする。(映画.comより)

いやぁ、正直舐めてました、フェデ・アルバレス監督のこと。この作品観て、リメイク版はらわた観たくなりましたもん!(笑)
ここまで面白いスリラーが撮れるのだから、今後に期待ですな。
サム・ライミについては言わずもがな、僕がこのブログ立ち上げた初期にレビューしていた低予算ホラー映画の金字塔、「死霊のはらわた」の監督で有名ですね。 
ここから少しライミについての話になってしまうのですが(笑)、彼が監督した映画で、「スペル」という作品があります。
その作品がですね、今回の「ドント・ブリーズ」とコンセプトが非常に似ていまして・・・
「スペル」ではある女性の銀行員の親切心から、大人しそうに見えて実はとんでもなくおっかない婆さんに追いかけまわされる・・・っていうような凄い映画なんですが(笑)、「ドント・ブリーズ」もその系譜に当たる作品であります。
まあ、映画秘宝的に言うと、「舐めてた相手が実はヤバいやつでした」系映画なんですよね(笑)
実はライミ、僕の大好きなシリーズである「スパイダーマン」3部作で有名になる前に撮った「ダークマン」という、アメコミ的なダークヒーローものの映画でも、同じことやってるんですよ(笑) 多分彼はこういう感じのヤツが得意なんでしょうな。
なので、この映画は監督こそアルバレス監督ではありますが、完全にサム・ライミ節全開の俺様映画といっても過言ではありません!(言い切った(笑)

まず、この映画の殺人鬼として登場する盲目の老人。この方の設定が非常に斬新であります。 
彼はイラク戦争にて手榴弾の破片を食らい、盲目になっています。
一見、楽勝じゃないの?と思えますが、実はこの方、目が見えない代わりに聴覚が異常に発達していまして、一度掴まれたらそのマッチョな肉体から繰り出される怪力によってあっという間にジ・エンド。
正直、ゾンビとかモンスターより普通に怖いです(笑)
しかも元軍人であるために、銃の扱いは泥棒とはいえ所詮一般人であるロッキーたちを遥かに上回るという厄介ぶり。
さらに最悪なことにいつも涎を垂らしている狂暴な犬を従えている隙の無さ・・・
この圧倒的な絶望感の前に、ロッキーたち泥棒3人組は次々と屈していきます。

まあでも、この老人は確かにヤバいサイコパスなんですが、ロッキーたちにも家に泥棒として侵入してきているわけなので、どうも3人に感情移入できないのが面白いところですね(笑)
一応、ロッキーには育児放棄してる親の元から抜け出すための資金が欲しいっていう理由があるにはあるんですが、ちょっと憎たらしい不良少女って感じで、可愛げがないんですよ。その彼氏のマニーなんて下劣な、ホラー映画ならまっ先に殺されそうなヤツですし。唯一、ロッキーに気があるアレックスが比較的常識人ですが、こいつもあんまり感情移入はできないんですよね(笑)

この3人組を魅力的に設定していないということが、逆に盲目の老人のキャラを立てることに成功しているっていう・・・
もはや主人公は盲目の老人ですな!(笑)
ラストなんてこの手の映画じゃ、珍しく殺人鬼側の気持ちを考えてしまったし。
盲目の老人は、作中では完全な狂った男として、感情移入をさせないような描かれ方がされていますが、戦争と事故で娘を亡くした心の傷が彼を狂わせたんだろうななんて考えてみると、哀しくて孤独な「悪」だよね・・・なんて思ったり。

なんか、どことなく映画そのものも哀しいんですよね、デトロイトというアメリカのある意味負の遺産ともいえる物語の舞台も相まって。
全く短さを感じさせない、それでいてテンポのいいストーリー展開が秀逸な、88分でありました。
  1. 2017/05/23(火) 00:17:43|
  2. スリラー
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ノー・エスケープ 自由への国境

最近はハリウッド映画よりも、中南米やヨーロッパの映画が観たくなることが多い僕。
勿論ハリウッドがダメという訳ではなく、個人的に興味をそそられるものが少ないだけなのです。
とりあえず、「ワイルドスピード」の新作は観に行こうと決めてます。(シャーリーズ・セロンも出てるしね!)

さて、昨日は大学が早く終わったので、新作映画を劇場で観て参りました。
今回紹介するのは「ノー・エスケープ 自由への国境」であります!

「ゼロ・グラビティ」で父アルフォンソ・キュアロンと共同脚本を手掛けた息子ホナス・キュアロンがメガホンをとり、アメリカへの不法入国を試みるメキシコ移民たちが謎の襲撃者に狙われ極限状態に追い込まれる姿を描いたサバイバルスリラー。メキシコとアメリカの間に広がる砂漠の国境地帯を、モイセスら15人の不法移民たちが越えようとしていた。そこへ突如として銃弾が撃ち込まれ、仲間の1人が犠牲になってしまう。摂氏50度という過酷な状況の中、水分も武器も通信手段も持たない彼らは、生き残りをかけて壮絶な逃走劇を繰り広げる。「バベル」のガエル・ガルシア・ベルナルが主演を務め、テレビドラマ「ウォーキング・デッド」のジェフリー・ディーン・モーガンが共演。(映画.comより)

原題は「Desierto」。 スペイン語で「砂漠」を意味します。シチュエーション的にこっちのほうがしっくりくるので、個人的には邦題よりも好き。

今年に入ってから、アメリカではドナルド・トランプ大統領がアメリカとメキシコの間に壁を建造するという、大統領令が話題になりました。今回紹介する作品は、まさにタイムリーな問題を扱った映画であります。 
実際には映画が撮られたのが2015年ですので直接的な関係はありませんが、映画のストーリーを見る限り連想せざるをえないと言えます。

まずこの映画は、サバイバル・スリラーです。
「裸のジャングル」や「アポカリプト」のようなマンハントものを、現代的なアメリカとメキシコの国境を舞台にしたといった感じ。
そのため、宣伝で言われている印象のある本格的な社会派ドラマを期待すると肩透かしを食らいます。 国境はあくまで物語を動かすための舞台装置であり、根幹は追う者と追われる者の逃走劇を描いています。

この映画でキーとなる国境についてなのですが、隣国であるアメリカとの国境とは、僕らが想像するよりもずっと曖昧でちっぽけなものであります。
ただの柵があるだけであり、簡単に越えられてしまう代物です。
もはや国境って何?と疑問が沸くほど。
主人公であるモイセスと数名の移民たちは、車が停まってしまったためにそのちっぽけな国境を越えていくのですが、そこには移民を憎む人種差別主義者の白人サムと犬トラッカーが待ち構えており、狩りという名の殺人を楽しんでいたのでした

主人公であるモイセスですが、彼はアメリカにいる息子との約束を果たすために、何度も国境を越えていこうとしていた普通の若者です。その他の人物たちも例外ではなく、皆アウトローでは決してない、普通の人です。 この点は、アメリカとメキシコの国境を描く作品としては珍しいといえるでしょう。
監督がメキシコ人ということもありますが、この設定はアメリカ映画では絶対にできないことだと思いました。
昨年公開された「ボーダーライン」では、あくまでアメリカ人の抱くメキシコの問題に対する恐怖や不安を描いていますが、この作品ではメキシコ映画として全く別のスタンスを取っているのです。

次に、謎の襲撃者として登場するサムは完全に典型的な保守派のアメリカ人であり、モイセス達移民に対して異常な憎しみを持った人間として描かれています。 この男の家族や過去が一切語られず、また襲撃する明確な理由がわからない点は、スピルバーグの 「激突!」や、「ロード・キラー」のトラックドライバーを思い起こさせます。
しかし、ただひとつ異なるのが孤独な男ということ。 狩りの相棒である犬、トラッカーに対しては愛情があるのですが、冒頭で登場する国境警備隊の男に対しては、あからさまに嫌味を言っていることから、人間嫌いなのではないのかなと思いました。
その人間に対する嫌悪感を移民という存在に対して爆発させているのでしょう。
誰かに頼まれているわけでも、報酬を求めているわけでもなく、自分が自分であることを確認する唯一の方法が不法入国者を撃ち殺すということなのです。
彼が移民を次から次へと撃ち殺すシーンは、劇伴も相まって非常に恐ろしく、鳥肌が立ちました。また、的の小さいと頭を狙うのではなく、心臓の辺りを的確に射撃する点はリアルで、絶対に逃がさない、殺してやるという雰囲気が伝わってきましたね。
移民をライフルで撃ち殺した後、カントリーミュージックをバックに酒を飲みながら、「ここは俺の国だ!」と叫ぶ彼だけを見れば、スプラッター映画の殺人鬼と変わらないただのサイコですが、結局彼は古いアメリカの価値観に囚われていただけであり、移民と同じく血を流す普通の人間だったのです。

ひたすら自由に向かって走り続けるリベラルのモイセスと、保守派で移民に対する憎悪を爆発させるサムは対照的ですが、もはやどっちが正義など決めることはできません。 
人の心が引き起こした醜い争いに、正義など存在しないから。

政治的な話はデリケートなものであるため、あまり深くは語りませんが、トランプを支持する白人のなかにサムのような人間が出てこないと誰が言いきれるのでしょうか。
映画の中で起こっていることが、どうか現実にならないように祈るばかりです。

今回はいつもとは違ったレビューになりましたが、今この時代だからこそ観るべき映画だと思いますし、強くオススメします。
それでは皆さん、さよなら、さよなら、さよなら!
  1. 2017/05/10(水) 19:24:15|
  2. スリラー
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10 クローバーフィールド レーン

梅雨も終わりが近づき、夏本番の7月に入りますが、暑いだけではなく、僕の中では寧ろ熱いです(笑) いろんな意味で...

とまあ、しょうもない話は置いといて、今日の話題は先日観てきたこの映画、「10 クローバーフィールド レーン」を紹介します。

「スター・ウォーズ フォースの覚醒」の監督で、ハリウッドきってのヒットメーカーとして知られるJ・J・エイブラムスがプロデュースした謎のSFサスペンス。恋人と別れた女性ミシェルは車を運転中に事故に遭い、気を失う。気が付くと見知らぬシェルターの中で目を覚まし、そこには「君を救うためにここへ連れてきた」と話す見知らぬ男がおいた。男はシェルターの外の世界はすでに滅びたと主張し、ミシェルと男の奇妙な共同生活が始まるのだが……。ミシェル役は「ダイ・ハード」シリーズでジョン・マクレーンの娘ルーシー役を演じたメアリー・エリザベス・ウィンステッド。監督はこれが初長編作となるダン・トラクテンバーグ。脚本に「セッション」のデイミアン・チャゼル、製作総指揮に「クローバーフィールド HAKAISHA」のマット・リーブスが参加。(映画.comより)

さて、この映画は以前から非常に気になっていた作品であります。
タイトルから前作「クローバーフィールド HAKAISHA」の直接の続編を思わせますが、あくまで同じDNAを持った姉妹作という触れ込み。

前作はちょうどyoutubeが本格的に一般に普及し始めた時期であり、謎のバイラル映像を流すなどの秀逸なマーケティング手法、そして何より「ブレアウィッチ・プロジェクト」に始まる、POV方式によるファウンド・フッテージとして撮影された非常にリアルな怪獣映画に仕上がった本編というダブルパンチにより、大ヒットしました。

僕は前作を所有しているDVDで何度も観直し、作品に散りばめられた謎を解明しようとするほどハマり、2008年当時にリアルタイムで体験出来なかったことを後悔しました。

それほど、前作には非常に思い入れがあったので、続編が出ると知ったときには非常に嬉しかったのと同時に、少しの不安も募っていたのもまた事実であります...

さて、そんな期待と不安を胸に劇場に足を運んだわけでありますが、ぶっちゃけて言うと、ある部分において非常に惜しい映画でした。

まず、映画そのものは前作とは同じ世界観ではあるけれど、アプローチが違う全くの別物ですので、前作のような怪獣モノを期待する方は肩透かしを喰らいます。

何故ならこの映画、登場人物は実質3人、しかも物語はある家の地下にあるシェルターでのみ展開されます。例を挙げるならば、一昔前に流行った「SAW」などのシチュエーション・スリラーに近いストーリーですね。

メアリー・エリザベス・ウィンステッド演じる、ミシェルはある日突然、どこかの知らない地下室で目覚めます。
その地下室の主であるジョン・グッドマン演じるハワードは「外は地球外生命体の攻撃を受けたから、ここにいろ。」と言いますが、外が危険だという証拠はない。その上、地下室に散らばった怪しい手がかりから、もしかすると自分を殺すための狂言なのではという疑心暗鬼に駆られていきます。
この密室サスペンスが映画の終盤まで続きます。
閉鎖的な空間、そして限定された情報という、低予算ならではの使い古された古典的な作風ではありますが、脚本の巧さとおどろおどろしい音楽により、非常にスリリングに仕上がっていました。

また、映画「ミスト」にも通じる終末世界を絡めることにより、スリリングさに拍車がかかっています。

閉鎖的な空間と荒唐無稽なものの間でもがき苦しむという点では、あの「CUBE」を撮ったヴィンチェンゾ・ナタリ監督の短編映画「エレベイテッド」を思い出しましたね。

前作に登場した清涼飲料水スラショーが出てきてたりするなど、小ネタもちらほらとあり、楽しめました。

ただ冒頭に述べた惜しい部分として、終盤、サスペンスからSFに切り替わった後のガッカリ感がハンパない...

ただ、これは映画そのものの出来というよりは日本の配給会社の宣伝の仕方に問題があるのです。

アメリカの予告映像では、エイリアンの存在をあくまでも「匂わせる程度」であり、サスペンスなのかSFなのか、曖昧にしているところが非常に秀逸でした。

しかし、日本の予告映像では、エイリアンを思いっきり公開してしまっており、盛大なネタバレをやらかしてしまっているのです。

キャッチコピーの「奴らは様々なフォームで襲ってくる...」という謳い文句も、これでは全く意味を持たないというわけです。

これは逆に、「SFだと思ってたのにサスペンスだった。騙された。」と言う観客も出てくるわけで、これでは誰も得しない。

今に始まったことではありませんが、映画の配給会社は本国に沿って予告映像を作るべきだと思います。

やはり、予告でネタバレをしてしまうと、その映画の価値を著しく下げてしまうし、騙された感が強くなり、結果として中途半端にしか楽しめなくなります。

とまあ、日本の配給会社への不満をぶちまけましたが、今回は「遊星からの物体X ファースト コンタクト」で一目惚れしたメアリー・エリザベス・ウィンステッドをスクリーンで観ることができたので、良しとしましょう!(笑)








  1. 2016/06/29(水) 23:38:21|
  2. スリラー
  3. | コメント:0

ステイ -Stay-

-何が現実で、何が夢なのか-

それは国内外問わず、様々なジャンルの映画や小説、ドラマにおいて扱われてきました。

現実と虚構の境目がわからなくなってしまうということは、とても不気味でありますが、ときに感動を呼ぶ結末を迎えることもあります。

今回紹介する映画は、1人の青年を救おうとする精神科医が意識の迷宮へとはまり込んでいく心理サスペンス、「ステイ -Stay-」です。

精神科の医師であるサム・フォスター(ユアン・マクレガー)が担当していた患者、ヘンリー・レサム(ライアン・ゴズリング)が自殺する日時を予告して姿を消した。サムは彼を救うため必死で行方を探すが... (Wikipediaより抜粋)

主演の精神科医サムを「トレインスポッティング」、スターウォーズ」シリーズで有名なユアン・マクレガー、サムの患者であるヘンリーは、「ドライヴ」などに出演後、監督としても「ロストリバー」で優れた手腕を発揮しているライアン・ゴズリング、サムの恋人ライラを「マルホランドドライブ」、「キングコング」で一躍注目を浴びたナオミ・ワッツが演じ、今となっては非常に豪華なキャスティングであります。

この映画が面白いのは、ただじっと観ているだけでは一体何が起こっているのか分からないまま時間だけが過ぎていく...という点です。

その、何が起こっているのか分からないと感じることこそが、時に重要な伏線として、時に結末の暗示として機能しています。 そのパズルのようなストーリー構成と、観る者を落ち着かせないチカチカとした映像は、正に冒頭で述べだように、「何が現実で、何が夢なのか分からない」のです。

これは良い意味ではよくできたシナリオ、しかし悪い意味では退屈です。

そのため、観客によっては睡魔に襲われてしまう可能性は少なくないと言えます。

結末がよく考えられているだけに、この点は非常に惜しい。「メメント」や「マルホランドドライブ」のような構成であれば、もっと観客が物語に没入できたのではないかなと、僕は思います。

名作とまではいかないかもしれないけれど、よくできたシナリオ、サブリミナル的な優れた演出、そして感動の結末を最後まで観た者の心に深く刻み込まれるような、素晴らしい作品であります。








  1. 2016/02/04(木) 21:48:12|
  2. スリラー
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プロフィール

Taka

Author:Taka
大学生の映画好き男子です(笑)下記は簡単な自己紹介!
 
住んでいる場所...関西のどこか

超・僕的好きな映画オールタイムベスト10...
1. ブレードランナー
2. 椿三十郎 
3.スタンドバイミー 
4.パンズ・ラビリンス 
5.セブン 
6.勝手にしやがれ 
7.ゴジラ(1954) 
8. 映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!モーレツオトナ帝国の逆襲 
9 GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊
10. スパイダーマン2

超・僕的好きな映画ベスト10(2010‘sEdition)
1. マッドマックス 怒りのデスロード 
2.シン・ゴジラ 
3.BLAME! ブラム 
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5.ズートピア 
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7.劇場版 魔法少女まどかマギカ 叛逆の物語 
8.エール! 
9.オデッセイ 
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好きなハリウッド俳優...アル・パチーノ

好きなハリウッド女優...シャーリーズ・セロン

好きな漫画...クレヨンしんちゃん、ケロロ軍曹

好きな食べ物...ピザ、寿司、ラーメンetc...

好きな飲み物...オレンジジュース、ビール

好きな芸能人...大泉洋

このブログはホラー以外のジャンルも扱うようになったので、普通の映画好きな人も見てくださると嬉しいです!
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